ミャンマーでの学校建設

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開発途上国では、整備不良自動車のCO2排出が大きな社会問題となっています。わたしたちは、ミャンマーで自動車整備士の育成プロジェクトを進めており、整備不良自動車をなくしていく活動をしています。

また、開発途上国が現在の先進国と同様に環境破壊の道をたどることを未然に防ぐため、環境保護の意識を持った人材を幅広く育成していくことを目指しています。

 


“アジア最後のフロンティア”と呼ばれるミャンマーは
外国資本の進出が活発化し、急激な経済発展を遂げています

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ミャンマーは中国、タイ、ラオス、インド、バングラデシュと隣接する人口5,141万人(2014年国勢調査)の国です。

2010年11月の新憲法に基づく総選挙実施以降、アウン・サン・スー・チー女史の解放、軍事政権(国家平和開発評議会)に代わる新政府成立、オバマ大統領をはじめとする各国要人の訪問など、「民主化」に関わる動きが活発化しています。

対外開放にも積極的な姿勢を見せ、外資導入による開発を通じて、経済の低迷、工業化の立ち遅れ、所得の伸び悩みといった問題の一挙解決が期待されますが、その中で最大の課題となるのが質の高い産業人材の調達です。

 


整備不良自動車による環境汚染を止めるためには
まず自動車を整備できる人材が必要です

ミャンマーは、整備不良自動車によるCO2排出や放置自動車による環境汚染などの問題を抱えていますが、そもそもしっかりと訓練を受けた自動車整備士がいないため、自動車による環境破壊を止めることができません。

近年の先進国からミャンマーへの技術支援は、高度な技術・知識を習得させることを目指した工科大学などの建設が優先されがちですが、わたしたちは、自動車整備士学校のように、基礎的な技術を修得させ、即戦力となる産業人材を育成することも必要だと考えています。

2013年、日本ミャンマー友好国会議員連盟 山本幸三幹事長のもとを訪れたヤンゴン市長一行に対し、同席したミャンマー調査会のメンバー、JAPIC、日本政策投資銀行を代表して、わたしたちは「ミャンマー専門技術教育センター設立」を提案し、プロジェクトを開始しました。

 


ミャンマー政府傘下で設立した学校では
今後、環境保護のために必要な人材を幅広く育成していきます

ミャンマー科学技術省傘下でプロジェクトを進め、 2015年6月にJapan Myanmar Vocational Training Institute (JMVTI) 運営法人が設立されました。

学校の建設予定地は、アウンサン将軍夫人であった元インド大使 Khin Kyi女史が開設したアウンサン将軍記念学校の跡地です。軍事政権下で閉鎖されて以来、多くの人々による再開への働きかけも虚しく、今日まで閉鎖されたままになっていますが、本プロジェクトにおいて、日本・ミャンマー友好交流のシンボルの地として、ミャンマー政府から提供されることが決定しました。

わたしたちは、ミャンマーの経済発展のためだけではなく、環境保護の観点から必要となってくる人材育成のために、日本の教育ノウハウや技術の提供を通じてサポートしていきます。